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暴力団排除における行政(地方公共団体)の役割に関する意見 (第78回民事介入暴力対策岐阜大会)

2013.07.12

暴力団のいない安心・安全な地域づくりに向けて、行政(地方公共団体)が積極的に施策を推進することが求められています。

暴力団の活動拠点となる暴力団事務所を排除することは、暴力団のいない安心・安全な地域づくりの第一歩です。全国各地で暴力団事務所排除に向けた活動が行われていますが、暴力団関係者から暴力団事務所を買い取ることにより暴力団事務所を排除した事例が多数あります。
 岐阜大会では、暴力団関係者から暴力団事務所を買い取る方法による暴力団事務所排除の取り組みの実情を調査するアンケートを実施しました。その結果、全国各地から35件の事例を得ることができました。このうち、地方公共団体が買い取った事例は3件にすぎず、半数以上は民間団体が自己資金で買い取った事例でした。暴追センターが買い取った事例も、暴追センターの自己資金が使われていました。また、民間事業者が買い取った後、その物件の利用方法に困っているという事例が多くありました。このアンケート結果からは、暴力団事務所をなくしたい、暴力団のいない地域にしたいという切実な思いから、地域住民や民間企業が自らの血を流している実態が浮き彫りになりました。
 暴力団のいない安心・安全な地域づくりのためには、結束した地域住民による暴力団排除運動と警察・暴追センター・弁護士会による連携サポートが重要なことはもちろんですが、今まさに求められているのは、安心・安全な地域づくりをリードすべき地方公共団体による暴力団排除活動の推進です。暴力団排除条例においても、暴力団の排除に関する施策を推進することが地方公共団体の責務であるとされています。地方公共団体自らが暴力団事務所を買い取るなど暴力団排除に積極的な市町村では、暴力団排除の意識が地域全体に浸透しています。地方公共団体が率先して暴力団排除活動を推し進めることにより、住民や企業の暴排意識が一層高まり、暴力団のいない安心・安全な地域がつくられていくのです。
 暴力団事務所排除ということでみれば、暴力団事務所を買い取るための資金という面、買い取った後の利用という面、いずれの面からしても、地方公共団体が暴力団事務所を買い取る、あるいは買い取るための資金を出すといった施策を積極的に講じることが求められているのではないでしょうか。
 一部の地方公共団体は、暴力団対策基金を設置して暴力団排除活動に必要な資金を積み立てることを定めた暴力団対策基金条例を制定し始めています。この基金条例のように暴力団排除条例の実効性を高めるための条例が全国の地方公共団体に制定されることが望まれます。

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