岐阜県弁護士会

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個人保証の原則廃止を求める意見書

2013.02.21

第1 意見の趣旨
個人保証は、保証人の経済生活に重大な影響を及ぼす可能性があることから、古くから警鐘を鳴らされ続けている契約類型である。にもかかわらず、主債務者との情誼から個人が保証人となることが絶えることはなく、近時も破産などの多数の被害を生じさせている。
 この点、保証人の責任を軽減させるために裁判実務でも幾多の努力が重ねられているが、なお不十分と言わざるを得ない。
 個人保証被害の抜本的な救済のためには、情誼性に基礎を置く前近代的な個人保証制度を原則として廃止する必要がある。また、個人保証が例外として許容される場合においても、その被害の拡大を…

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改正貸金業法の完全施行後2年を迎えての会長声明

2012.07.06

深刻な多重債務問題解決のために、2006年(平成18年)12月に改正貸金業法が成立し、出資法の上限金利の引下げ、収入の3分の1を超える過剰貸付契約の禁止(総量規制)などを含む同法が、2010年(平成22年)6月18日に、完全施行された。
 その後2年を経過した現在、5社以上の借入れを有する多重債務者が法改正時の230万人から44万人に激減し、自己破産者は17万人から10万人に、多重債務による自殺者は1973人から998人に半減するなど、同改正は多重債務問題解決のために大きな成果を上げている。
 当会も、2009(平成21)年10月に「改正貸金業法の早…

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関西電力大飯原子力発電所の再稼働に反対する会長声明

2012.06.04

2011年3月11日の東日本大震災によって引き起こされた福島第一原子力発電所(以下、原子力発電所を「原発」という。)事故は、国民の多くが信じてきた原子力安全神話が崩壊していることと、原発事故による被害の広範さや深刻さを強烈に示した。現在、我が国は地震活動期に入ったといわれており、今後も大きな地震の発生が続く可能性がある。福島第一原発事故のような事故が再発すれば、日本社会は崩壊しかねない。このような深刻な原発事故災害を二度と発生させてはならない。
 そのためには、現行の安全設計審査指針等の安全基準を、少なくとも福島第一原発事故の原因を踏まえたものに改訂し…

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秘密保全法制定に反対する会長声明

2012.04.27

 「秘密保全のための法制の在り方に関する有識者会議」が平成23年8月8日付けで発表した「秘密保全のための法制の在り方について(報告書)」(以下「報告書」という。)を受けて、政府は秘密保全法案の策定を進めてきた。今通常国会での同法案上程が見送られたとの報道はあるも、同法案が国会に上程されることが予想される。
 しかし、報告書の内容は、以下のように、知る権利をはじめとする基本的人権及び憲法上の諸原理と正面から衝突する多くの問題点を有しており、極めて問題である。

1 立法を必要とする理由を欠くこと

報告書では、秘密保全法制の必要性の根拠として…

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岐阜中署における睡眠導入剤使用に対する会長声明

2011.08.08

本年7月12日,岐阜県警察監察課は,岐阜中警察署(以下「中署」という。)の留置管理に携わる警察官十数人が,同署に勾留されている被留置者に対して,場内の秩序維持等を目的として,医師の処方外の睡眠導入剤をお茶に溶かし,被留置者に説明せずに飲ませていたと発表した,との報道がなされた。
 この問題については,岐阜県警察本部において事実関係を調査中との事であるが,事実であれば,被留置者の体調,健康状態,精神状態などに悪影響を及ぼす危険があり,被留置者の基本的人権を侵害する行為である。また,被留置者に対してこのような行為がなされたことは,被留置者の取り調べをはじめ…

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「法曹の養成に関するフォーラム」の公開を求める会長声明

2011.05.19

本年5月13日、政府は「法曹の養成に関するフォーラム」の開催を発表した。
 フォーラムにおいては、司法制度改革の理念を踏まえ、法務省及び文部科学省による「法曹養成制度に関する検討ワーキングチーム」の検討結果(平成22年7月6日)と司法修習給費制の1年間の延長を決めた裁判所法一部改正の際の衆議院法務委員会決議(同年11月24日)に基づき、【1】給費制の存廃問題を含む法曹養成課程への経済的支援の在り方、【2】法曹人口問題を含む法曹養成制度全体の在り方が検討されることとなっている。
 フォーラムは、次代を担う法曹をいかに養成するかという点について議論するも…

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司法修習生に対する給費制の継続を求める会長声明

2011.03.08

2010(平成22)年11月26日、司法修習生に対する修習費用の貸与制の施行を1年間延期する「裁判所法の一部を改正する法律」が国会で可決され、成立した。これにより、新64期司法修習生に対し、従前と同様に修習費用の給費制が実施されることとなった。
ところで、今回の法改正は、今後1年間に限り給費制を延長するというものであり、その間に、「個々の司法修習終了者の経済的な状況等を勘案した措置の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。」とされ、「法曹の養成に関する制度の在り方全体について速やかに検討を加え、その結果に基づいて順次必要な措…

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子ども・子育て新システムに関する会長声明

2011.03.07

【1】2010年6月29日、「子ども・子育て新システムの基本制度案要綱」(以下、「要綱」という。)が政府の少子化社会対策会議で決定された。
要綱に基づく「子ども・子育て新システム」(以下「新システム」という。)に関する法案は、子ども園の創設による幼保一体化、及び現行保育制度の大幅な変更等を内容とし、2011年通常国会に提出、2013年度の施行を目指すとされている。
要綱では、新システムは、「すべての子どもへの良質な成育環境を保障し、子どもを大切にする社会」を実現することを目的とするものとされている。そうした社会を真に実現するために必要な制度を構築して…

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全面的国選付添人制度の実現を求める会長声明

2010.07.27

少年審判手続きにおいて、弁護士は、「付添人」という立場で、裁判所の事実認定や処分決定が適正に行われるよう少年に対し必要な法的援助を行い、また家庭や学校等の環境調整を行うなど少年の立ち直りを支援する活動を行っている。心身ともに未成熟であり、また取り巻く環境に恵まれていない非行少年に対し、法的な援助・支援を行う弁護士付添人の必要性は極めて高い。とりわけ少年鑑別所で身体拘束を受けた少年は、成育歴や家庭環境に問題を抱えていることが多く、少年院送致等の重大な処分を受ける可能性も高いことから、付添人による法的援助の必要性は非常に高い。わが国が批准している子どもの権利…

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高校無償化法の平等な適用を求める会長声明

2010.07.27

1.2010(平成22)年4月1日,「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律」(以下,「高校無償化法」という)が施行され,いわゆる高校無償化制度が開始された。
高校無償化法は,公立の高等学校については授業料を不徴収とし,私立学校等については一定額の就学援助金を助成するというもので,中等教育の漸進的無償化を求める「子どもの権利条約」28条や「国際人権規約(社会権規約)」13条の趣旨に沿うものであり,評価できる。

2.ところで,高校無償化法の対象となる「高等学校等」には,「高等学校の課程に類する課程を置くものと…

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司法修習生の修習資金貸与制実施の延期に関する声明

2009.08.19

200万人を超える深刻な多重債務問題の抜本的解決を目指して、国会の全会一致をもって2006年12月に改正貸金業法が成立した。改正法は、出資法の上限金利の引下げ、収入の3分の1を超える過剰貸付契約の禁止(総量規制)など画期的内容であるものの、施行後3年が近づいているにもかかわらず、政府は同法の完全施行の目途を明らかにしていない。

 更に、一部においては規制強化の結果消費者金融の成約率が低下していることや、特に昨今の経済危機や一部商工ローン業者の倒産などによって資金調達が制限された中小企業者の倒産が増加していること等を殊更強調し、改正貸金業法の完全施行…

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アスベスト対策を求める会長声明

2009.06.15

石綿の有害性や石綿による健康被害が認識されて以来、被害者救済制度の整備、石綿に対する規制強化など、石綿問題を取り巻く状況は進展を見せている。
岐阜県においても、羽島市にある(株)ニチアス羽島工場周辺地域で、これまでに環境省による石綿健康リスク調査や、大阪府立公衆衛生研究所の石綿関連疾患に関する疫学調査が行われ、2008年10月に疫学調査報告書が発表された。
環境省による健康リスク調査では、(株)ニチアス羽島工場の周辺住民に、石綿を吸い込んだ人特有の胸膜プラーク等の所見が多数認められ、また、大阪府立公衆衛生研究所の疫学調査では、周辺地域住民の肺がんによ…

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消費者庁の創設及び地方消費者行政の充実を求める会長声明

2008.06.10

食の安全に対する信頼を大きく揺るがした毒物混入餃子事件,続発した一連の食品偽装表示事件,こんにゃくゼリーによる窒息死事件,多数の被害者を出した英会話教室の倒産事件,手口を替えては繰り返される悪質商法,全国で200万人近く存在すると推定される多重債務問題等,消費者の安全と安心を脅かす事件・事故は後を絶たない。
 岐阜県においても,集団消費者被害事件が,クレジット・悪質商法関連事件を主として毎年のように発生している。また,消費者相談の数は県の窓口に寄せられた数だけでも年間1万件を超えており,潜在的な被害者数はこれを遥かに上廻るものと思われ,市民の身近に存在…

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検察審査会の統廃合に反対する会長声明

2008.06.10

最高裁判所は、本年1月、全国201ヶ所の検察審査会のうち、過去20年間の平均年間事件数が1件未満の50ヶ所を廃止し、14ヶ所を増設する再編案を発表し、法務省は、その再編案を内容とする「検察審査会の名称及び管轄区域等を定める政令の一部を改正する政令案」をパブリックコメントに付している。この案によると、現在、岐阜県内に岐阜検察審査会、大垣検察審査会、多治見検察審査会、高山検察審査会の4ヶ所の検察審査会があるところ、高山検察審査会が岐阜検察審査会に統合されて県内の検察審査会は3ヶ所に減少することになる。
 この統廃合の理由は、検察審査会を事件数に応じて再配置…

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自衛隊イラク派兵違憲判決に関する会長声明

2008.05.20

1 本年3月7日,政府は少年法改正法案を閣議決定し,通常国会に提出した。
この改正法案は,犯罪被害者等の少年審判への傍聴を認めることや,記録の閲覧・謄写につき,その要件を現行法よりもさらに緩和することなどを内容としている。
犯罪被害者等の権利利益の一層の保護を図る目的自体は理解できるが,今回の改正内容は,少年法の理念に反するばかりでなく,被害者等が求める真実発見,真相究明にも悪影響を及ぼすものである。
2 少年法は,非行を犯した少年の健全育成を目的とし,少年を立ち直らせ再び非行に走ることがないことを目指している。このことは,新たな被害の発生をくい止…

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「被害者等の少年審判傍聴」等を認める少年法「改正」法案に反対する会長声明

2008.05.20

憲法記念日前日の5月2日,自衛隊がイラクで行っている空輸活動が憲法9条1項に違反していると判断した名古屋高裁判決が確定した。憲法9条に関する違憲判決が確定したことは初めてのことであり,歴史的意義を有する判決となった。
 当会は,2004年(平成16年)1月及び同年6月の2度にわたって,自衛隊のイラク派兵に反対する声明を発表してきた。当会は,イラク派兵に反対する理由として,イラク特措法はイラクにおける自衛隊の武力行使を容認するもので,憲法前文及び第9条に違反するおそれが極めて大きいこと,イラクは戦争状態にあり,その全土が戦闘地域であって,イラク特措法2条…

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死刑執行に関する会長声明

2008.04.16

本年4月10日、東京拘置所で2名、大阪拘置所で2名の合計4名の死刑確定者に対して死刑が執行された。本年2月の3名に対する死刑執行後わずか2か月という短期間に執行されたものである。
 国連は1989年12月に死刑廃止条約を採択し、また国連人権委員会(2006年国連人権理事会に改組)が1997年以降毎年「死刑廃止に関する決議」を行い、その決議の中で日本などの死刑存置国に対して「死刑に直面するものに対する権利保障を遵守するとともに、死刑の完全な廃止を考慮するよう求める」旨の呼びかけを行った。こうした状況の下で、死刑廃止国は着実に増加し、2007年12月現在、…

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安易かつ拙速な生活保護基準の引き下げに反対する会長声明

2008.02.02

わが国の取調べは完全な密室で行われており、そのため違法不当な取調が繰り返され、虚偽自白が作られ、これが冤罪を生んできた。昨年(平成19年)に限っても、刑期を終えた後に真犯人が判明して再審無罪となった氷見事件、公職選挙法違反で訴追された12人全員が無罪となった志布志事件、連続殺人で死刑求刑されながら無罪となった北方事件など、違法不当な取調べによって虚偽自白が作られた事件が頻発した。
違法な取調べが横行するのは、取調べが密室で行われるからである。よって、違法不当な取調べを一掃し、虚偽自白による冤罪を防ぐには、取調べの全過程を外部から監視できるようにすること…

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取調べの全過程の可視化(録音・録画)を求める会長声明

2008.02.02

厚生労働省内の有職者会議「生活扶助基準に関する検討会」(以下「検討会」という。)は、平成19年11月30日、生活保護基準の引き下げを容認する報告書を出し、これを受けて厚生労働省は同年12月20日生活保護基準の見直しについて、平成21年度予算編成で対応すると発表した。
 しかし、生活保護基準は、憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」の基準であって、国民の生存権保障に直結する極めて重要な基準である。
 また、生活保護基準は、地方税の非課税基準、介護保険の保険料・利用料、障害者自立支援法による利用料の減額基準、公立高校の授業料免除基準、就学援…

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非司法競売手続の導入に反対する会長声明

2008.01.12

法務省は、裁判所が関与しない不動産競売手続(以下、「非司法競売手続」という)の導入を検討しており、関係団体への意見聴取も最終段階に来ている。
 しかしながら、現状の競売手続は、申立から売却までに要する期間は約4分の3が6ヶ月以内と短縮され、売却率も改善してきており、全国では80%を超え、東京地裁の売却率は100%に極めて近い数字に達している。現在の競売手続は円滑に機能しており、あえて非司法競売手続を創設する立法事実は見あたらない。
 また、現況調査報告書・評価書・物件明細書のいわゆる三点セットは、買受を検討する者には重要な情報を提供する書面であり、買…

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